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古気候学・有機地球化学ゼミのホームページにようこそ

LAST UPDATE: 25 April 2020

古気候学・有機地球化学ゼミ

有機地球化学と古気候・古海洋学をともに学ぶ場である.
毎週月曜日10:30~12:00に集まる(今年度はオンラインで).

活動内容
研究進行状況報告(毎回)
研究発表リハーサル(適宜)
論文レビュー(適宜)
雑談(毎回)

メンバー
山本正伸(やまもとまさのぶ)教授
 太平洋・北極海・インド洋の古海洋,バクテリア・アーキア脂質の研究
王方憲(わんふぁんしゃん)M2
 礼文島久種湖コア 縄文時代以降の北海道の気候
稲垣征哉(いながきまさや)M2
 水月湖コアを用いた降水量復元 PDOの時代変化
江藤駿平(えとうしゅんぺい)B4
 九州におけるヒメフナムシの系統地理
須藤楽(すとうがく)B4
 アンダマン海の古海洋学

研究室実験補助
佐塚由香(さづかゆか)
武藤亜紀子(むとうあきこ)
レナータ・シュレク

OG&OBとその進路

研究活動

当ゼミでは,卒業研究,修士研究,博士研究を行ってゆく中で,有機地球化 学の手法を学び,古気候学・古海洋学の研究センスを身につけて行きます.

これまで当ゼミで行った卒業研究・修士研究

研究の流れは以下の通りです.

研究計画の立案 
 卒論生は山本が準備したテーマを選んでもらいます.修論生は山本と相談のう え,テーマを固めて行きます.博士院生には自分でテーマを選び,研究計画を山 本と相談しながら固めて行きます.


環境科学院(冬)      環境科学院(春)

試料の準備 
 目的に適った試料を最善の方法で採取します.調査船に乗って海底コアを採取し たり,既に採取されているコアを分取したり,陸上で岩石や植物をサンプリン グしたり,微生物を培養したりします.
 野外調査は試料を得るためだけではなく,地球科学的センスを養うのに有用で す.在学中に野外調査が 行えるよう配慮しています.


フランス極地研Marion Dufresne号(2001年IMAGES西太平洋航海)


     原生代ストロマトライト      中新世珪藻岩

試料の分析
 採取した試料は研究目的に応じて分析します.当ゼミでは,生物に由来する有機分子(バイオマーカー)の分析を得意としています.既存の手法を利用して古 気候変動を解明したり,新手法を確立したり,目標をしっかり定めて研究を進めます.


     ガスクロマトグラフ   ガスクロマトグラフ質量分析計
     (GC-FID,NPD)    (GC-MS,Py-GC/MS)
               熱分解装置(パイロライザー)付き


  イオントラップ型ガスクロマトグラフ   実験室風景
    質量分析計(GC/MS/MS)      空調付き
     化学イオン化装置付き


液体クロマトグラフ飛行時間型  ガスクロ マトグラフ熱分解
質量分析計(LC/TOF-MS)    同位体比質量分析計
               (GC-PY-IRMS)

 分 析機器としては,ガスクロマトグラフ,ガスクロマトグラフ質量分析計(GC・MS),イオントラップ型ガスクロマトグラフ質量分析計(GC・MS・ MS),液体クロマトグラフ質量分析計(LC/TOF-MS),ガスクロマトグラフ熱分解同位体比質量分析計(GC/IRMS)を多用します.機器のメン テナンスも研究を進めて行く 上で不可欠な作業です.研究の必要に応じて,他大学・他研究機関の研究室に滞在し,分析を習得するこ ともあります.



高知大学海洋コア総合研究センターでのC-14分析前処理

 分析は実験室で行われます.信頼できるデータを生産し,かつ安全に作業を行うため に,実験室ではさまざまなルールがあります.このルールを覚え, 実験室を管理運営することを学ぶことも大事です.

データの解釈
 得られたデータをどのように解析するか,研究能力が最も問われる部分です.古気候学・古海洋学においては,地域変化と全球的気候変動の密接な関係を解き ほぐして理解してゆくことが重要ですが,その際,数学的手法は大いに役立ちます.この作業を進めて行く中で基本的な統計計算や周期解析の方法を学びます.



有機炭素量変動の周期解析結果
論文の作成
 卒業論文,修士論文,博士論文を作成します.研究を始めるにあたっての問題点 が明確に示されており,その問題解決のための研究戦略が的確であり,得られ たデータの記載が必要十分であり,結論が明確に論証されている論文を作成します.始めて論文を書くときには大変ですが,慣れるとそれほど難しいことではあ りません.
 良い成果は,国際誌に掲載されます.英文で論文を作成することをサポートして います.

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